2023年の吉川英治文学賞に決まった桐野夏生さん。その作品『燕は戻ってこない』は、代理母出産がテーマです。
桐野さんの小説はこれまでにも女性の生きづらさのようなものが表現されることが多く、個人的にそれほど多く読んだわけではないのですが、でも今回のインタビュー記事を読んで、なるほどと思いました。
それは、桐野さんは「小説は、生きている人の苦悩や悲しみを書くものではないかと思っている」と。だからこそ「人が何をつらいと思っているのか、これからも考えていきたい」のだと。
つらいこと、苦しいこと。それはきっと、人それぞれにありますよね。
でもどんなことも、それを意味のあるものにしていくしかない…最近よくそう思います。そう思って自分を引っ張っています。
それは今、自分ではなくて、抱えているものがあるから。
自分のことだったら、渦中にあったら身動きが取れないかもしれないし、「意味あるものにする」なんてきれいごと!って思うかもしれません。
振り返って見られる時にならないと、わからないですけど。