松浦弥太郎さんが、お父様のことを書いておられました。
亡くなられたお父様がひいきにされていた日本料理店に、お母様と食事に行ったときに。
お父様がいかに「客ぶりのよい人だった」ということについて書かれていました。
「客ぶり」という言葉、それがまず私には新鮮で、そしてその言葉で表されたお父様の立ち居ふるまいが、とても素敵だなと思いました。
おなじみのお店なのに、威張らず、無理を言わず、大きな声で話をしない。
むしろ静かで目立たない。
決して長居をしない。
そして、支払いは現金。
これが外で食事をする時のお父様の信条だったそうです。
どんなに馴染みになっても、横柄な態度を取らず、わがままを言わず、置かれた料理にすぐに箸をつける。
…素敵だなぁと思います。
料理店とは何をする目的で行くのか、そこをわかって大切にされているからこそですよね。
そんなふうでありたいなぁ。
その真逆な人が多い気がします。
仕事関係の方で、仲良しなお二人なのに必ず「○○さん」と相手の名字に「さん」を付けて呼び合う方々がいます。
とても親しいのに、礼儀正しい一線があるようで、素敵だなと思います。