建築家の伊東豊雄さん。新聞に書いていらした取り組みに、いいなぁと感じました。
伊東さんは小学校高学年の児童を対象に「子ども建築塾」を開いておられます。これはNPO活動のひとつとして、1年かけて40人ほどの子供たちと住宅や町の在り方について考え、絵や模型で表現してもらう、というもの。
本業の設計業のかたわら、子ども達のためにこうした活動を…つくづく素晴らしいと思い読み進んでいたら、それが「実は頭の凝り固まった建築家には絶対に思いつかないような発想に触れられる」、貴重なものであるのだそうです。
ある小学5年生の男の子、「怪獣が何よりも好き」な彼が考えたのは、始祖鳥と怪獣、ムササビ、人間がコミュニケーションをとりつつ暮らす家だったそうです。好きなものぜんぶ!という感じが、いかにもいいですよね。
伊東さん曰く「僕らはついLDKとか機能といったことにとらわれてしまう」そこを、子供たちの大胆で柔軟な発想が、思いきりくつ返してくれるのだそうです。
確かに、子どもの伸びやかでみずみずしい感性には、かなわない!本当にそう思います。かつての自分にもその感性はあったはずなのに。
でもそこに価値をもって引き出してあげられるのは、やわらかさを失った固い大人のアタマだからかもしれません。
そう考えると、大人だって捨てたものじゃないですよね!
常に、どっちもあり、なんでもあり、やってみなくちゃわからないのだろうなと。最近すごく思っています。