「長崎の千羽鶴 はがきに再生」
新聞の夕刊記事でした。
長崎原爆資料館に届いた千羽鶴。
それを活用するため、佐賀市にある和紙工房がポストカードに再生。
それがPeaceレターです。
手がけたのは300年以上の歴史がある、佐賀市大和町の和紙工房「名尾手すき和紙」、谷口弦さん29歳。
段ボール1箱分の折り鶴と、和紙の原料である樹木カジノキを混ぜて、折り紙がモザイク模様のように散らばる色鮮やかなカード400枚に仕上げるのだとか。そんなことができるんだ・・・と思いました。
原爆資料館には、2018年度で約760キロのPeaceレターが贈られたそうです。1年ほどは資料館に展示され、その後は再利用の方法が決まるまで、倉庫で保管。
しかし「常に新しいものが届き、活用が追いつかない」のだとか。
広島市の平和記念公園でも、展示後に再利用するため、海外の学校に寄贈されたりしているそうです。
今もなお、千羽鶴を折り続ける人がいる。その、風化しない思いがあることに、改めて原爆の凄まじさを感じます。
私のこの気持ちなんて、ほんのささやかなのでしょうが。
折り鶴に込められた願い、大切な人への思い・・・
それがポストカードとして再生されるなんて、本当に素晴らしいと思います。
その工程には恐らく、通常の何倍も手間がかかるでしょうが。思いを無駄にしたくないという決意を感じます。
目に見えないものを守り抜こうとする、意思の強さ。
そういうものがどんどん失われつつあるこの時代だけに、20代の人が率先して実現させたプロジェクト。思いをもって仕事をする姿勢に、はっとさせられました。