ことば

タイトルに惹かれて

 『今日を生きるための言葉』…瀬戸内寂聴さんが、日々の説法の中から「今日」にあたる部分を切り取って、書き起こしていらっしゃいます。

 私がやらせて頂いているセミナーのプログラムでは、「今日の自分」・「今の自分」を見つめましょうということを、大切にしたいと思ってお伝えしています。

そういうわけで、『今日を生きるための言葉』というタイトルそのものに、ぐっときてしまったのですが。

第1625回の言葉より。
「他人の悲しみを悲しみ、他人の喜びを喜ぶ、それが思いやりです。愛です。」というもの。
今回のセミナーでは、これをお伝えしました。

 どうですか?すっと納得されましたか?
人の気持ちに共感すること、私には、それが全くできない数年間がありました。強いて言えば、誰かの苦しみには気持ちが入る。でも、喜びごとはダメ。つまり他人の不幸は蜜の味で、人の幸せなんて知るか!という感じでした。
とことん不幸感にさいなまれていた時代だったので。この頃の感覚に自分でもぞっとしたことは今もおぼえていて、今でも時々、自分の気持ちがどこに入り込むのか、様子をうかがうもう1人の私がいます。

 さて、実は個人的にはもうひとつ、心に留まった言葉がありました。それは、瀬戸内寂聴さん第1543回の言葉。 

『文章の上達法は、うまく書こうと思う心を捨てることです。自分の気持ち素直に書けばいいのです。名文を書こうとすると、臭みのある嫌な文章になります。自然体が一番です。』

 これには、ぐっときたというか、グサッときました!

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