作家のあさのあつこさん。児童文学から時代小説まで幅広いジャンルを執筆されています。中学入試にも頻出されるので、娘を通して知った作家さんです。
そのあさのさんのご両親は共働きで忙しく、代わりに「食堂を営む祖母に育てられた」そうです。学校が終わるとその食堂で過ごし、たくさんの人を見ている中で思ったこと。
『生の人間には、どす黒いところも、ピュアなところも、灰色のところもあって、とてもカラフルだった。人間は一色ではないことを知った』。
環境から思い知ること、その影響力ってすごいものですね。
お母様は教職についておられて、仕事をしながらの子育て。その苦労をのちに知ることになるのです。
夜中に寝ていると、弟が夜泣きして、起き上がった母があやしながらひとこと「しんどい」とつぶやいた…。当時はピンとこなかったそのひとことの重みを。
そういうことって、ありますよね…。忘れられない情景や言葉。記憶に残っていることには何か意味があるのでしょうか。