『スピリチュアル デトックス』(光野桃 著)を読みました。
音の癒し、占い、水晶、神社めぐり、岩盤浴、そしてインド旅行に至るまで、あらゆる事を経験した著者が「スピリチュアルとは何なのだろうか」と問うのです。
そして「それは、ただただ愚直なまでに、全力で目の前の出来事に取り組む生き方である」と書かれていたのが印象的でした。
なぜそれほどまでに癒しを求めるのか、あとがきを読んで納得しました。
「幼い頃から、今日より明日は一歩でも前進していなければいけない、と思って生きてきた」と。
何事もきちんとよくできる母に対して、「いつも前向きで努力する子どもと思われたかった」…。
「できて当たり前」という親に「褒められたくて必死」だったことから、自分を追い詰め、責め続けて生きていたからだと。
光野さんはあらゆる体験を経て、「自分にイエスと言うこと」を悟ります。
「自分を認め信じること。」…その静かな幸福感はそのひとの隣人に、そのまた先へとそっと伝わり、いつしか社会を、世界を満たしていく…。
個々の体験談も興味深かったのですが、何よりこの著者の悟りが、すごく心にずしんときました。
親との関係、そこで何を感じ取って生きてきたのか。それが人に及ぼす影響は、絶大だなと改めて感じました。
私は幸せなことに、両親に、感謝したいと思えました。