作家の篠田節子さんのエッセイから。
「使い回せ」という書き出しにドキッとしました。
何を使い回せなのかと言うと、それはペットボトルなのでした。
以前、インドオリッサ州、ラヤガダ近くの先住民村でのこと。
空のペットボトルを求められ、応じて渡すと、帰りにゆでトウモロコシをもらったと。
「わざわざお礼をされるほど、ペットボトルとはもらって嬉しいものなのか」と
改めて感じたそうです。
確かに、軽い、割れない、しっかりふたがしまって中身がもれない。
先住民の女性だからではなく、私たちにとっても奇跡のように便利なものであるはずなのです。当たり前になってしまっていますが。
瓶入りの清涼飲料水がペットボトル容器に代わって今、20年ほどだそうです。
当時から環境への負荷は懸念されていたのだと。
篠田さんは「便利で頑丈なものが1回こっきりで無造作に捨てられる様に心が痛む」と書いておられます。
「小泉環境大臣がマイボトルで国会に水道水を持参したと胸をはるが、
私は空のペットボトルに水道水を入れる」のだそうです。
へぇ~、でもそれ、汚くないのかな?と思って読み進めると
「一度使ったペットボトルには細菌が増える?
健康な成人の腹など、そう簡単に壊れるものではない」との一文が。
ぴしゃりと言い当てられてしまいました!
生活にすっかり馴染み、必要不可欠であるプラスチック製品。
それを一掃することは簡単ではなさそうです。
ならば、古くなるまで、使い回すこと。
何よりも、強い女性に憧れます☆