おすすめの本

素敵なタイトル

久しぶりに、本を読んでいます。
タイトルから素敵だなと思って、読みたかった一冊です。
原田マハ著 『あなたは、誰かの大切な人』
…短編集です。
登場人物は様々ですが、人生を自由に過ごしてきた女性たちです。
物語がひとつ、またひとつと進むうちに、タイトルの「あなたは、誰かの大切な人」というのが、じわじわときいてきます。
そして思うことは…誰もが「自分自身にとっての大切な人」ということです。

つい先日のこと。初めての歯医者さんに行きました。
それまで長年お世話になっていた先生が、体調を崩されて休院になってしまったので、やむを得ず転院したのでした。

新しい建物に移ったばかりのそこは、当然ながら全てがピカピカ。
先生も助手の方も複数。同時に何人もの患者さんを受け入れている、規模の大きな歯医者さんです。

通されるままに進むと、私のもとにいらしたのは、若い男の先生。
とっさに思ったことはそう、「えっ、あちゃ~新米ドクターにあたっちゃった?!」という失礼なものでした。
しかし、私の話を聞きながら一つひとつ丁寧に的確に受け答えして下さる様子に、
その考えはたちまち消えていきました。

レントゲン撮影から戻ると、その先生は、いかにも私を大切そうに座らせてから
「はい、それではですね・・・」と解説が始まって。
伝わるものですね。自分がどう扱われているか。つくづくそう思いました。
そしてその時間は私、先生にとっての「大切な人」だった気がするのです(笑)。

しばらく放置していたせいで、歯のあちこちが痛んでいました。しばらく通うことになりそうです。言い訳を言う私に「もっと大変な方もいらっしゃいますよ。大丈夫です!ご一緒にがんばりましょう!」と笑顔。そして、真面目に通うぞ~と決意したのでした。






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