ことば

ステイホーム ~心豊かに

 プロトレイルランナー鈴木毅さん。とても正直な告白がエッセイにつづられていました。

新型コロナウィルスのまん延で、なかなか気が晴れない日が続く今。自分の生活がいつ元に戻るのか、先が全く見えないと。

仕事はどんどんキャンセルになり、今後の経済的な不安が膨らむ一方。レースに集中しようにもこの秋に出場予定の海外レースが開催されかどうか、まったく不明だと。

…本当に大変ですよね。

鈴木さんに関わらず、スポーツに関わるすべての人たちが同じ気持ちだと思います。
無観客のなか試合をすることになったと思いきや、練習さえもはばかられるような今…。

一体どうやってモチベーションを保つのでしょうか。

でも、トレイルランナーという競技に向かうぐらいだから、さぞ気丈な人なのだろうと思って読んでいたのです。そうしたら

「なぜ走っているのか」がわからなくなって、トレーニングにも身が入らない。

と…。すごく素直な気持ちですよね。何より、それをそのまま書けるってすごいなと思いました。感動をよぶ思いや名言を伝えてもらえることもありがたいけれど、時に正直な告白のほうがよっぽど、ぐっと胸に迫るものがあります。

また、鈴木さんはこうも書いています。

テレビやインターネットに接する時間が増え、すると様々な情報に心が大きく左右されるのがわかる。もともと私は気分が沈みやすく、最近はずっと暗い顔で過ごしているようだ。
…気分が沈みやすいような人が、プロのトレイルランナーになっているとは!
そんな鈴木さんに奥様が言ったそうです。

悲観的で危機をあおるような記事に接することをできるだけ控えて、
「一日一回は笑うように」と。

なんと素晴らしい奥さま!!ほんと、笑うことって大切ですよね。
焦る気持ち、不安な気持ちを完全に消すことはできないけれど、だからと言って負の感情をまとっていてもどうにもならない。そんな時、笑えるって素敵です。
家族との会話、社内での他愛もないやりとりで大笑いする時、つくづく幸せだなぁありがとうって思います。笑いすぎて涙する瞬間が大好きです!!

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