偶然が重なり驚いたこと。
日曜の新聞に見付けた、角田光代さんのコラムに「人と同じく、土地にも縁と言えるものがある」と書いてありました。それを読んで、私にとってそんな土地と言えばどこだろうと考えたのです。でもそれほどピンとくるものがないな…と思っていたら。
次の日に読んだ、沢木耕太郎さんの本にも出てきたのです。「人にも縁を感じられるように、土地にもそれがある」と。まったく同じことが書いてあったので、驚きました!
生まれ育った場所に縁を感じるとか、あとは不思議とその土地に引き寄せられるとか、ある人との縁を思うとその土地が関係している…などなど。
どこかあるはずと考えてみると、フランスのリヨンが私にとって縁を感じた土地だなと思いました。
20歳ぐらいだったかな…短大を卒業して、友人が留学していたのがリヨンでした。遊びに行かせてもらったのですが、フランス語なんてほとんどわからないのに、一人でよく行けたなぁ。
パリからTGBという電車に乗って数時間後、着いたリヨンはとても小さな街でした。でも、街路樹や公園の木々がとても大きくて、葉の緑色が濃くて日差しにキラキラしていたこと。
何より、とても懐かしい感じがして、以前にも訪れたような気がしたのです。
10日ほどの滞在だったのですが、まだ日本に入ってくる前のオランジーナを飲んだこと。クロワッサンがびっくりするくらい美味しかったことを思い出しました。
食べものの記憶は、鮮明に甦りますね~。
感じた良いことを思い起こすって、いいなぁ。じんわりと幸せな気持ちになりました。