児童文学作家の松谷みよ子さん。代表作の小さいモモちゃんシリーズは、母が読み聞かせてくれた中でも大好きだった本です。
大人になってから自分でも読みたくて、全巻をそろえました。
ご自身の経験をもとに、当時はかなり異端にとらえられたことと思うのですが、保育園に子供を預けて働くことや、離婚してシングルマザーになる人生を、モモちゃんのママの生き方として、描いておられます。
強さとしなやかさを持っていないと、できない生き方だなぁと思います。
例えば、他人の手を借りられるかどうか。
私は、育児どっぷりの生活だった頃、これが本当に苦手でした。
自分でやろうとする責任感が強いとか、そんなきれいなものではありません。
それこそ、しなやかさがないから、できなかった。
もっと上手に他人の手を借りて、ゆとりをもって、子どもに対してニコニコできるママだったらよかったのに。
やり直しができたとしても、そうはなれないのが私なんですけどね(笑)。
でも、子供はそんな私の「背中」を見て、育ってくれました。
そして、許すも責めるもなく「そこ」から受け取ってくれるのが子どもだなぁと思います。
口から出る言葉より、手のぬくもりより、背中に出る本性が、一番伝わる気がします。
モモちゃんとアカネちゃんは、どんな大人になったのかなぁ。