人気ヴァイオリニスト、高嶋ちさ子さん。
ふとテレビを付けたら、高嶋さんが企画・プロデュースする『12人のヴァイオリニスト』について、やっていました。
“観ても、聴いても、美しく、楽しいヴァイオリンアンサンブル”として、
20代と思われるきれいな女性たち(もちろんきれいなだけじゃなく優秀なヴァイオリ二スト)を率いて、魅力的なパフォーマンスを作り上げていらっしゃる。
その練習風景がドキュメンタリータッチで映されていました。
高嶋ちさ子さんと言えば、何かにつけ「辛口」で面白い方ですが、その辛口さ全開!!
そりゃあもうビシビシと、しごく、ダメ出しする、でもそれをやって許されるだけのことをご本人がしているから、その様はとてもかっこいいなと思いました。
12人・・・実際には14人の中から舞台に「乗る」ことが許されるメンバーを選ぶ。
選ばれた人、落とされた人、それぞれにその後も厳しい道が続くのです。
そこで印象的だったこと。
選ばれた12人に対し、高嶋さんは前回のコンサートツアーの時のダメ出しをします。
「あなたたち、こないだのツアーでさ、おぼえてる?後半ダレたのよ。楽屋でくっちゃべったりしててさ。緊張感ゼロだった!さいあく!
そうさせないために、今回は後半に総入れ替えします!」と。
12人を4つのグループに分けて、それぞれ持ち前のパートをこなす・・・だけでは慣れが生じる。ゆるむ。
「緊張感のない舞台なんて魅力ないでしょ!!」と。
ツアー後半になってどのパートに移されてもいいように、全パートを今から完璧に練習しておきなさいという指令が発せられたのです。
12人のお姉さんたち、顔が見事に固まってました(笑)。
瀕死の顔でようやく1人が「ぜ、ぜんぶですか・・・」と聞くとすかさず高嶋さん、
「あッたりまえでしょ!!」。それを聞いて一人が「できない・・・」とつぶやいたのを逃さず、高嶋さんは猛烈に怒り、ひとり楽屋に出ていくのです。
楽屋に向かってヒールをカツカツさせて、鼻息荒く歩きながら、「ったくあいつら、ナメてんな!」って。
その後の楽屋での話がすごくよかったのです。
怒り冷めやらぬ口調で、高嶋さんは
「大体さ、できないって何よ。できないってそれ、言っていいことじゃないでしょ。やるだけでしょ。」って。
言い訳するな、ふにゃふにゃ言ってるひまがあったら弾け!!というわけです。
本当にそうだ~って思いました。
あきらめている暇があったら、ほんの1ミリでも進むことをやる。
言い訳しないで、やる。その積み重ね。
向かっている人だからこその、勢い。説得力。そして、輝き。
高嶋さん、一人だけ年増なのに、そのオーラが半端なく、気高く美しかった。
とても魅力的でした。年を重ね、思いを重ねているからこその、美しさ。
それにしても高嶋さんの怒りのツボが、理屈がピシっと通っていて気持ちよかった。
根底に愛情が感じ取れるような、そんな接し方でした。厳しい中にも愛情。
そして、魅力的なコンサート風景でした。少しだけでしたけれど。
振付ありの華やかなヴァイオリン演奏。チケットは即完売の大人気だそうです。行ってみたいな~♪♪