コロナウィルス感染予防のため、入院中の小児患者と家族の面会が難しくなっている…そんな記事を読みました。
小児医療の主要病院を対象にした調査では、9割超が面会の制限や中止をしていたことがわかったと。 難病などと闘う子供たちにとって、親をはじめ家族との分離は、精神的な影響が大きい。本当にそうですよね。
或いは、付き添いの交代が禁止され、特定の保護者に負担が集中するというケースも多くなっているそうです。 制限される内容としては、面会人数の他、時間を10分~1時間以内にとどめるとか、週1回に限定とか、荷物の受け渡しのみ、というところも多いとか。
代替案としては、ここでもオンライン。オンライン面会や、病院側がカメラを預かり、子供の写真を代わりに撮影しておくといったことも行われているそうです。 できない中での工夫が伝わり、なるほどなぁと思いました。
親やきょうだいと会える時間が減り、遊びや学びの場も少なくなり、入院中の子供の心身に影響が出る。年少者で赤ちゃん返り、暴力的行為、食欲が落ちるなど…。 そりゃそうだろうなぁと、やりきれない思いになりました。
かといって、小児病棟ともなると、小児がんなどで免疫力が低下している患者さんが多く、つまり「絶対にウィルスを持ち込めない」現場なんですね。感染予防をなんとしても、という中で、優先順位をどうするのか。本当に悩ましいことだと思います。
コロナが漠然と恐怖だった時期から少し、時間と共に今は「コロナと共存する」状況へ、変わりつつあると感じます。
公に、ガイドラインとしては示すことはできないけれども、最悪を想定して慎重に考え抜いた結論を元に、それぞれが選択を迫られているのだと感じます。
病院のケースではまず、甘い基準が許されない厳しい状況だと思いますが、その中にあって「本来ならばダメだけれども、ここまではOKとしますよ」という基準、個々のケースを見た上で現実があることで、救われることは多いと思います。
私が仕事で関わっている先でも、それぞれに日々、どうしていくのかを考えて対処している様子に、とても感じ入るものがあります。
今、お客様と直接関わる仕事の人は皆、頭を使い、工夫をし、見えないウィルスを前にどうしていくのか、本当に日々切実に考えているのですよね…。
不意にその真剣な姿、疲労する心、誠実な在り方に触れる瞬間、背筋が伸びる思いです。
一所懸命にがんばる人の先が、確実に明るくなってほしいです。