今、ある方の話を定期的に「聴く」ことをしています。Zoomの時間なので、顔を見て話を聴いています。1回の時間は1時間ちょっと。私なりに、事前に覚悟を決めて臨んでいる時間です。
心がけていること
・うなずきに優しさを込めること・呼吸を合わせること・相手の話をさえぎらないこと・でも、相手の気持ちを知りたいと思ったら、途中でも臆せず質問をすること
目的
・思いの元となる深い部分が何なのか、一緒に探る・話を聴く前よりも、聴いたあとのほうが、より自分を好きになれるように
本当は、もっと深い目的に向かいたいところですが、私の力ではまだまだです。でも、その方の素直さに救われ、今のところ大きな問題は生じていません。それがいいことでもあり、足りないことでもあると思っていますが。
先日、ようやく重い口を開いたその方は、ひとこと。
「僕が抱えている病気は、パーキンソン病なんです」
と教えて下さいました。
それがその人にとって、どれほどのものなのか。 「病名を聞いたことがある」程度の知識しかない私は、薄っぺらい反応しか返すことができませんでした。
それから数日後、ある新聞記事に目が止まりました。
「京大iPS所長に就く 高橋淳 氏」
iPSと言えば、山中伸弥氏があらゆる臓器や組織に育つ細胞として、世界で初めて作られたもの。 山中氏はノーベル賞を受賞。その後12年間務めたポストのの後任を紹介する記事でした。
就任が決まった高橋氏が 「神経難病のパーキンソン病の治療に取り組む脳神経外科医である」。そこに目が止まったのです。
以前なら、これほど真剣に読まなかったと思います。
「根治が難しいパーキンソン病の治療法として期待が高まる」との文字に、祈るような気持ちになりました。
本気で関わることは、視点が増えることだなぁと感じました。