仕事の帰りに、ある高校の裏を通るのですが、そういえば…と気づいたこと。最近になって部活動をしている「音」が聞こえてくるのです。運動部の掛け声だったり、管弦楽の演奏だったり。しばらく聞こえなかったなぁ。
コロナ禍にあることに変わりはないけれども、対策をしつつ活動できているのでしょう。陰ながらよかったと思います。
10代の日々は、特別だと思います。私は高校の時、文化祭の実行委員として燃えていて、毎日のように本部室に入り浸っていました。何をそんなに話すことがあったのか…長机と、そこに並べられた椅子の高さが合わず、いつもカタカタしていたこと。詰め込まれた資料を取り出すロッカーの建付けが悪くて、不便だったこと。窓から見えるグランド…今でも、その部屋にいるような気になるくらい、はっきりと思い出せます。懐かしいです。
それから色々なことがあったし、戻りたいとは思いませんが。
正直、あの頃を思うと、けっこう後悔があるというか、もしあの時あぁしていたら、今はどんなだったかな~なんて、思うことがあります。
「後悔しないように」って言うけれども、それって難しいと思うのです。ちょうど今、読んでいる沢木耕太郎さんのエッセイに、こんな一文がありました。
『生きていくというのは、そうした後悔を無数にしながら歩むことなのだろう。後悔なしに人生を送ることなどできない。たぶん、後悔も人生なのだ。』
~『旅のつばくろ』より~
沢木さんは、かつてご自分のお父様が亡くなった時、どうしてもっと話を聞いておかなかったのだろうと、後悔したのだそうです。「父のことをほとんど何も知らなかった」と。
なるほど…読んで、気持ちが穏やかになりました。