英国ロイヤル・バレエ団などで活躍したバレリーナ、吉田都さん。
今年8月に、引退公演をなさっておられました。
あまりにしなやかな身のこなしと、透き通るような清らかな声、まるで妖精のよう!と、初めてテレビで観たのはいつだったか・・・一度目にしただけなのに、強烈な印象が残りました。
吉田都のバレエは「躍り手の自己主張が強く出るものではない」と言われ、それは最後まで変わらなかったそうです。ひたすら振り付けの通りに、正確に踊るのみ。それでいて、客席に伝わるものは豊かで深いのだと。
テクニックの強さは前提として、表現力を深める…相反するどちらも追求する、その地道な努力を、どこまでもストイックに極めていかれたのだなぁと思います。
「バレエはテクニックも大切ですが、客席に何を伝えたいか、がさらに大切です。」
引退を発表する会見で、語られた言葉だそうです。