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こわい人

 犬養道子さんの『幸福のリアリズム』という本が好きで、今また読み返しています。 本文ももちろんですが、各章の終わりにおまけのように付いている文章もまた、すごくいいなぁと感じるのです。

例えばそのひとつが「こわい人」。

 『こわくて、ちょっと意地わるで、皮肉で、何をこちらが言ってもひとすじ縄で行ってくれない人が身辺にいるのは大へんにいいことだ。

 少くともおべっか使いにかこまれているより、千倍も、いいことだ。

そういう人は、時にほんとのことを言ってくれる。
そういう人がひとりもいないと、自分はこれでいいと思ってしまう危険におちいる。

これでいいと思ったとき、人は老いはじめる。』

 いかがですか?
最後の一文を読むと、毎回ドキッとします。
「もっともっと」と自分を高めたい欲求を持ち続けることは、大事だなぁ、忘れたくないなと思うのです。

 私はよく会社のミーティングでも、ダメなところ探し、そこからのマイナス発言をしがちです。今日もやってしまいました。

でも、それも私。そしてその気持ちになる根本は、「もっともっとよくしたい」欲求だと、自分を信じようと思うのです。

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