原田マハ著 『翔ぶ少女』
涙なしには読み進められない本です。
この時期になると毎年、読み返します。
理由は、阪神淡路大震災についての小説だからです。
私にとって、阪神淡路大震災は、対岸の火事でした。
渦中にあった人々がどんな思いをしたのか。
同じ時代に生きる者として、知っておかなければと思います。
震災で両親を失った3兄妹が登場して、
本当にひたむきに生きていくのです。
素直で、明るくて、優しい子供たち。
本の最後にこんな言葉があります。
「あたしはこれからもずっと、あたしの家族と、友だちと、大好きな人たちと
この土地で、地に足着けて、生きてゆきます。
前を向いて、歩いてゆきます。・・・・・」
「前を向いて」、っていいなと思います。
小説に触れたあとにはいっそう、そう思います。
ぜひ読んで頂きたい一冊です。