壮大なストーリーをつむぐ、上橋菜穂子さんについて書かれた『物語ること、生きること』を読んでいます。メイキング・オブ上橋菜穂子と言われる本で、読んでなるほどです。
上橋菜穂子という人がハイ・ファンタジー作家になるには、この環境が大いに影響しているなぁと感じます。中でも、読み聞かせならぬ語りかけをしてくれた、おばあちゃんの存在。ひざに頭をくっつけながら聞いたという、数々のお話。それが上橋菜穂子作品の原点…それで思い出しました。
私も、母方のおばあちゃん、そしてひいおばあちゃんに、夜寝る前の時間、語りかけをしてもらっていました。
母の実家には年に数回、泊まりに行っていました。家から阪急電車の線路がすぐなので、わりと近くに電車の音を聴きながら…でもそれは、騒音ではなく繰り返し訪れる音、ある一定のリズムのように感じられました。
熟年度合いがいいのか、ひいおばあちゃんのほうが上手でした~笑。実在する親戚のおじさんで、確かツネおじさんとヨシおじさんだったと思うのですが…とんでもないことをしでかしちゃうおじさんがいて、そのエピソードがすごい。「日本昔ばなし」に出てきそうなんです。
繰り返し聴いても面白い。そして何よりも感じていたのは安心感だったなぁと、今では思います。
子供の頃の自分を思い返すことは、自分の芯の部分に触れることだと、教わりました。嬉しかったこと、幸せなこと。そして、そうではないことでも、どんなことでも。
思い起こして自分を見ることが大切なのだと。
色々と思い出しますが…ひいおばあちゃんのところに行くと、必ずあったさつまいものお菓子が懐かしいなぁ。