少しずつ読み進めている本『マイ・ストーリー』。オバマ米元大統領夫人である、ミシェル・オバマさんの自伝です。(本当に気に入っているので、以前もこのブログに書きました。)
ミシェルさんは、決して裕福な家庭に生まれ育ったわけではないのです。つつましく、しかし教育熱心なご両親と、愛情豊かなご親族に囲まれて、とても幸せな人的環境で育ったことが細やかに書かれています。
それを読むと、彼女がいかに家族の愛に恵まれて、愛されて育ち、だからこそとても家族思いであることが伝わってきます。
ただその一方で、友達の家に行けば広々とひた住まい、立派な車などを見て羨ましく思ったり、おもちゃから洋服に至るまで、友達の持ち物と自分を比べたりするのです。
「子供は、物の大きさや価値について学ぶよりもずっと前に、他と比較して測ることを覚える」のだと。
そして、「運がよければ、自分が間違った測り方をしてきたことに、やがて気づく」と…。
その後、大統領夫人として、ホワイトハウスで生活するようになるわけですが、博物館のように堅苦しく、住居と呼べないような空間で、多くの人達に囲まれた暮らしの中に、彼女は見出すのです。
『この場所には、もっと他に「測るべきもの」がある』ことを。
それは、世話をしてくれるすべての相手に、敬意を持つこと。彼らの胸のうちを思い、感謝すること。
『そう、測る対象を「人の温かさ」に変えれば、人生はいつだってもっと素敵になる』。
このなんとも英語独特の言い回しというのか、日ごろ耳慣れない表現だったので尚更、ずしん!と響きました。
他人と比べて、羨んで、落ち込んで…放っておくとすぐにそうなりやすい。私もそうです。でもそうなったらこの言葉を思い出そう!
測るべきは「人の温かさ」なのだと。