デザイナーの山本耀司さん。コラムにご自分で「生まれながらの反逆児」と書いてありました。確かに、私も漠然とそういうイメージを持っていました。
でもその理由が、時代に対する反発心なのだと。それを知って考えるところがありました。
山本さんがお腹にいるときに、戦争にとられたお父様。そのまま戦死してしまったことで、父の存在を知ることなく、ただただ、残されたお母様は大変な苦労のなか、ご自分を育ててくれた。
それを見ていて、戦争なんて何の意味もない、そのために犠牲になった人々のむくわれない思いに、今もずーっと反発しているのだと。
私の話になりますが、実はこの夏、遠藤周作を読んでいました。『女の一生』をきっかけに、『深い河』そして『沈黙』。
戦争、アウシュヴィッツ、キリシタン迫害…。 どうにもならない現実のなかで、命の保証がないなかで、生きた人たちがいるのだということを、改めて知った。
読みながら、とてつもなく重く、なんとも言えない気持ちになりました。
3食あたりまえに食べられるとか、水が豊富にあるとか。一方で、すぐ身近に、コロナも豪雨災害もあるのです。巨大地震も必ずくる…。
単純に、それを経験する前に読めて良かったと思いました。今はこんなことしか書けません。