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聡い

 さとい…耳慣れない言葉だなと思って調べました。

①理解・さとることが早い。かしこい。       ②鋭い・敏感。

なるほど。この言葉が出てきたのは、西加奈子さんの小説『白いしるし』です。恋愛小説を久しぶりに味わっています。強烈に人を好きになるって、こういうことだったかなぁ~。どこか他人事でしか考えられないのですが、そりゃそうだ(笑)。

西加奈子さんの小説は、そこから伝わってくるもの、読んでいて想像させる世界観のようなものが、好きだなぁと思います。なんというのでしょう。清らかな感じがします。

こういうことって、好みの問題なのでしょうが。

 先日、読んでいた別の作家さんの本。その人の作品からは「なるほど」と、ドキリと胸を突かれるようなことが伝わるのですが、正直、読むと後悔する作品が多いのです。

 ドラマを観ているように読み手に想像させるほど、上手だなぁとは思うので、つい読むのですが、そこから感じ取れるものの後味が悪くて。

先日、感じたことは。

 登場人物が「娘に対して嫉妬している自分に気づく」のです。

そういう感情、あぁこれ、私にもあるなぁ~…と思ってしまって。少々、つらくなりました。自分の嫌なところに気づいてしまうのって、やれやれです。

 でも、そういうところも含めて自分なのだし…と思いたいです。許すとか、受け入れるとか、そんなふうにできなくても。

あ~私って、そうなんだなぁ、そうだよなぁ、と思うと、それだけでふっと肩の力が抜けたりします。

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