ハローキティで知られるサンリオ。幼い頃、私も大好きでした。
友達の誕生日プレゼントとか、何かのときのちょっとした贈り物でサンリオのものだと、嬉しくて飛び上がったものです。
プレゼント包装してある、シールのところにちょこっと、マスコットが付いていて。
それがすごく楽しみだったのです。それがおまけなのに、けっこう凝っていたんですよね。今でも付いているのかな?
そのサンリオのテーマパーク、サンリオピューロランド。私は行ったことがないのですが、慢性的な経営不振だったそうです。でもそれをわずか2年で立て直した、それも女性の館長が、という記事に、思わず目が止まりました。
小巻亜矢さん、60歳。
この6月にテーマパーク運営のサンリオエンターテイメントの社長に就任。
とても素敵な笑顔の写真からは、順風満帆な人生が想像されました。が、しかし。
高校3年の時に姉が急死、その後、就職して結婚するが、2歳の次男を交通事故で失う。離婚、乳がん・・・ただならぬ、壮絶な人生を送ってこられました。
でもそれを感じさせない、やわらかな笑顔。
コラムを読み進むにつれて、本当にすごい人だなぁとしみじみ。
今日はまず、ピューロランド建て直しを思ったときの、小巻さんについてです。
壮絶な人生だったからこそ、ピューロランドを「希望の園」だと思い、それは必ず存在し続けるものだと信じた、そこが建て直しの原点だそうです。
当時は同グループ会社で女性支援のセミナーや講演を手がける部署だったところ、
社内で先行きを不安視する声を耳にして、久しぶりに訪れたピューロランド。
そこは変わり果て、異様なほど、どんよりとした空気が漂い「従業員が客と目を合わせようとしない」。希望の園からは程遠い現実に、いてもたってもいられなくなり、社長に手紙をしたためます。
その手紙というのが。
『社長、大変です』
で始まる直筆の手紙。
そのなかでの小巻さんの捉え方がすばらしい。
「ピューロランドは可能性だらけです」
と訴えたのだそうです。
これって、素晴らしいと思いませんか?
ほどなくして届いた社長からの返事は、思いがけないもの。
「じゃあ、あなたが建て直しをやってみないか?」と。
自信なんてない、それでも
「迷ったらやる、が信条です」。
2週間後には「やらせてください」と返事をされたそうです。
ここに、挑戦できる人ならではのエッセンスが、つまっていると感じました。
まず、最悪な状況を「可能性だらけ」と捉えられること。
そして、迷ったら「やると決めている」こと。
仕事でも、なんでも。簡単に解決できない難題が生じますよね。
「迷ったら大変なほうを選ぶ」とか、表現は他にもあると思いますが、それは結果を予想していたら踏み出せない道。「とにかくやってみる」ことに重きを置けばこそ、一歩が出せる道だと思うのです。
今いる私の会社も、結果ではなく課程を見ることを、非常に重要視しています。
これは、とてもありがたい環境です。
大きな目標に向かっていますから、当然、現状はとても厳しいのです。
でも、それを嘆くのではなくて、「ここがよくなっている」「がんばっているからこそ、その今を意味のあるにしよう」と。社内にあるのは、そういう空気です。
『苦手と向き合う冬あれば 得意を伸ばせる春がくる』
つい最近、電車の社内広告で目にして、メモした言葉です。
この「冬」とは、単純に季節ではなく、低迷期のことでしょう。
学習塾の広告でしたが、そうやってすべてのことにあてはまると思いました。
悩み、考え・・・試行錯誤する時期があってこそ、ぐんと目の前に開ける世界にたどり着くのだと思うのです。
簡単じゃないからこそ、オモシロイ。
それぐらいに思えたらいいな。
私の仕事も「可能性だらけ」です。