久しぶりに会うことになった友達。
3人で会うのは5年ぶりぐらい…気づいたら、年賀状だけのやりとりになっていました。
1人があれこれ、時間や場所をセッティングしてくれて、そのやりとりの間に、もう1人の彼女が、癌を闘病していたことを知りました。
ステージ4の子宮がんに、乳がんが重なり、一時は本当に大変な状況だったとか。それを家族で乗り越えて、この春、いったん抗がん剤治療が終わったとのこと。ラインで届くその話にいちいち、ものすごく驚いてしまいました。
まさか、そんなことが起きていたとは。
そしてそのあとには正直、会って大丈夫だろうかと不安がよぎりました。
彼女の話を、私は受け止めることができるのだろうかと。
でも、話を聴くことしかできないと思って、何も言えなくていいからとにかく、会いに行くことにしました。
場所は、闘病した彼女の自宅。彼女はお茶の先生をしているので、自宅の1階にあるお茶室を提供してもらいました。
「コロナの中、人混みにはちょっとね…」という彼女の言葉から、話はすっとガンのことに。あまりに自然に、生死をさまよった様子が伝えられるので、ただただ聴きました。
終始、彼女の笑顔がとてもやわらかくなったなと感じながら。
彼女が言ってくれたことの中で印象的だった2つのこと。
抗がん剤を数回経験して、終わってから3日目が一番きついとか、5日目になれば楽になってくるとか、経験することでわかってくるの。そうなると全然ちがう。この先どうなるのかがわかっていると、不思議なくらい耐えられるものだなって思った。
笑うこと!小さなことでもとにかく笑って、にこにこしていて。私よりずっとステージの軽い患者さんなのに、とても深刻に受け止めていてつらそうで、私が話しかけたらびっくりしてた。でもそういう人と何人か話したけど、1人で闘病している人で…家族がいて、そのために元気にならなくちゃと思えたから、私は強かったんだと思う。
そして、去年の夏。手術と重なって、病室から動画で息子さんに送ったメッセージを見せてもらい、涙が止まりませんでした。
そして、彼女がふるまってくれたお抹茶を、しみじみ美味しくいただきました。