先日、オンラインイベントのひとコマとして、「あなたのシメは何ですか?」というのを、それぞれ話して頂きました。これは、木皿泉さんのエッセイからヒントを得ました。
以下、神戸新聞に寄せられていたエッセイです。 (途中抜粋)
『どこかで終わりにしないと、次が始まらない。 それがたとえ楽しいことでも、いつまでも続くと苦しみに変わる。だから、シメは必要だと思う。 』
このあとのところが、私はすごくいいなぁと思って心に残りました。
『わが家の夕食のシメは甘酒である。湯飲みの底にたまったご飯粒のようなものを洗い流すとき、「また明日ね」という、とても穏やかな気持ちになる。』
…とても穏やかな気持ち。それっていいなぁ~!
私はと言えば、枕元にある本をパタンと閉じる時、 あぁ今日も終わった!と思います。 →これは、よそゆきな答え(笑)。
本当はそのあと、同じくそこにあるマウスピースを ケースから取り出して「カプッ」とはめ込むのです(笑)。そうすると、一日の終わり…と自分では思っている。
でも最近、疲れていると、それすら忘れて寝てしまって、マウスピースを着けないで朝を迎えてしまうのです。朝になってそのことに気づくと、なんとも言えずガクッときます。
「えぇ~ッ!終わらずに今日を迎えてしまったのか!」という感じ。 なんだか疲れたまま、今日が始まってしまう気がするのです。
…というちょっと恥ずかしい本当の話を、イベントではお話したのでした!
木皿泉さんのエッセイには、こうも書かれています。
『今日の快楽は今日のうちに、今日の苦痛は今日のうちに、終わらせよう。 新しくやってくる明日のために。』
そうだなぁ~って、しみじみと思いました。