『死者の贈り物』とは、長田弘さんの詩集のタイトルです。
作品の中で「渚を遠ざかってゆく人」を読むと、夢に亡くなった大切な人が出てきたら、こんなふうに感じるのだろうなぁと思いました。
そして、こんなふうに時間について書かれたフレーズに、目が留まりました。
「亡くなった人が後に遺してゆくのは、亡くなった人が生きられなかった時間である。」
私たちが生きているのは、その時間なのか…。死はまだまだ遠く感じてしまうけれど、いつ起きてもおかしくないという覚悟を持たないと。
今日は阪神淡路大震災の日です。失われた命について考えると、言葉にならない思いがこみ上げてきます。